困難に立ち向かう勇気

阪急コミュミケーションズ様よりご献本戴きました『20歳のときに知っておきたかったこと』の書評を随分と長い間放置してしまいました。

20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義

ティナ・シーリグ、Tina Seelig、 高遠 裕子 (ハードカバー – 2010/3/10)
¥ 1,470


阪急コミュミケーションズ様よりご献本戴きましたこの本を随分と長い間放置してしまいました。iPhoneで無料電子版を読んでいたから、すぐに読み終わるだろうと思っていたら、あれよあれよと1ヶ月が過ぎてしまいました。@rashita2さんの書評企画に含めようとも思っていたのですが、浅はかだった様です。と、そんなことは今更置いておきまして、さくっと書評を書き上げてしまおうかと思います。

なぜ、20歳のときになのだろうか。

この本の内容は、著者ティナ・シーリグが息子のジョシュへ社会に出たときに知っておいてほしいと思ったことを大学の講義でかいつまんで話して、さらに本としてまとめたものです。この本の内容は一つの言葉に集約できます。『許可』です。『許可』というと、まるで「おやつは500円まで。バナナはおやつに含みます。」と言われているのと同じような気もしますが、そうではありません。私たちはそのように許されるのを待つことに慣れすぎているのです。私たちはそこまで相手の事を乱暴に扱っているのでしょうか。それとも、不利益を与え続けているのでしょうか。であるならば結果として受け入れられなくても許可は必要かもしれません。

しかし、少なくとも自分自身に関わることであれば、そう身構える必要もないでしょう。独身の私の財布がすっからかんになったとしても、誰も困りはしません。私から金を巻き上げようと思っていた人は、悔しがるかもしれませんが。困難に立ち向かったとき、あなたにはその困難を打ち破る権利があるはずです。困難に打ち負けることを望まないのは、意地の悪い商売敵くらいです。とすれば、どのようにその困難を解決するかは、非人道的方法以外であれば自由ではないでしょうか。旧来の方法を採択する必要性より、困難を解決する必要性が高いことは明白です。それでも、前は上手くいったとそこにしがみついてしまうこともあります。きっと小さいころから言われ続け染み付いてしまっているのでしょう。これでは犬のしつけと同じですね。

しかし、これは無茶を推奨するようなことではありません。柔軟な頭をもって物事に当たることを推奨しているのです。20歳というすでに許可されることに慣れた人よりも、もっと早い年齢から読んでも構わないかもしれません。いえ、それよりもお子さんをお持ちの方なら必ず読んで欲しい一冊です。そして、この本を読んだらいろんな人と触れ合って欲しいと思います。そこであなたが常識だと思っていたことが、非常識となることもあるでしょう。そのどちらかが正しいかは分かりません。でも、恐れずに受け入れて、よく検証してみてください。何が起こるかはわかりません。でも、会って見なければその可能性は探ることは出来ません。すばらしいかもしれないし、だめかもしれません。それでも、0 or 100でを求めるのは難しいことです。この本はきっときっかけを与えてくれます。

Good Pluck, Good Luck!

黒騎士ブラフォード
「Luck! (幸運を)
そして君の未来へ
これを持って行けッ!
Pluck! (勇気をッ)」

ジョジョの奇妙な冒険第1部


いきなしジョジョの名言を出すという暴挙に出ましたが、なぜこれを引き出してきたかというとこの本の言葉に通じる部分がある思ったからです。

クエン・ブオン

「時間をかけ、努力してテーブルを用意すれば、魅力的な何かが自分の皿のうえにたしかに載るのだと。『目標を決め、その目標に向けて懸命に努力すれば、運命は変えられる。』」

『20歳のとき知っておきたかったこと』


ジョジョに出てくる”pluck”という単語は「困難に立ち向かう勇気」を意味します。この語頭の”p”は、”pressure” 「プレッシャー、苦難」だと思っています。勇気を持って、プレッシャーをはねのけることで、幸せな運命が訪れるのだと解釈しています。もちろん、そのような困難を避けたいと思う人も、大勢いるでしょう。しかしながら、平穏に暮らしているように見える人だとて、困難を避けているわけではないと思うのです。

例えば、沖縄の人は日々をゆったりと過ごしていると思うでしょう。でも、日本と中国、韓国の間という外交上の要所、高温な気候、台風の去来、歴史的抑圧、米軍基地などと必ずしも平穏とはいえないのではないでしょうか。その上で平穏に過ごすための努力を怠ってはいないのでしょう。あえてリスクをとるようなことはしなくてもいいと思いますが、リスクが全くない生活は存在しないと思って欲しいのです。あくまでも、リスクを避けるか、打ち勝つかを日々していく必要があると思うのです。

「異質なこと」よりも「未知なこと」を

巻末にて、イノヴェティカ・コンサルティング代表の三ツ松新氏がお先真っ暗に見えてチャンスにあふれるこの時代に何をすればいいかと提起したことに対して、「異質なこと」をすればいいと答えていますが、やや違和感を覚えてしまいました。私は既に自らの身を守るために歪んだ行動を取ってきたので、「異質なこと」をすることに抵抗はありません。しかし、普通の人がそれを行うのは、いささか難儀な気がしてなりません。どちらかといえば、こちらの考えの方が想像しやすいのではと思うのです。

「できないことなどない、と呑んでかかることで決まりきった枠からはみ出よう」
小さな目標を決めるよりも、大きな目標を掲げた方が楽なことが多い。

Googleの共同創業者 ラリー・ペイジ

あえて途中の行き方が分かりにくい目的地を選ぶのです。無謀と思う人もいるかもしれません。けれども、分からないからこそ試行錯誤をして、自由な発想が出来るのです。例えば、平凡なSEである私が来年の給料を5000円アップさせたいと考えたら、どうするでしょうか。品行方正に会社勤めをして、年間目標をそこそこ達成し、資格をとろうとする。これでも3000円アップすればいいと思う人からは、「異質なこと」をしていると思われるでしょう。その後はどうしましょうか。同じことをしますか。それだと10万円アップするには何年かかるでしょうか。20年かかりますね。結婚したいと思ったときに給与が月30万円でいいでしょうか。私は良しとは思いません。そもそも20年後には50歳なので、嫁いできてくれる人は少ないでしょう。というより、余生短くて、逆にこちらが恐縮しそうです。

では、月100万円を稼ぐと決めたらどうでしょうか?年収にすると1200万円になるので、かなりいい金額であり全く不可能でもなさそうです。しかし、今の収入からは5倍にもなり、途方もなくも感じます。ましてや、これを後3年で成し遂げたいと考えた時にはどうすればいいでしょうか。今の会社の社長になれば可能でしょうか。大手企業の社員になりますか?ベストセラー作家になれば可能でしょうか。それとも、フリーランスになれば可能でしょうか。はたまた、起業してみますか?もし、ここにあげたもので到達しなければ、その道を選ぶ意味はありませんよね。私が可能だと思うのは、起業する事です。どうするかは別として、年収1200万円に届く実現性があるのは起業です。

となれば、後は出来るか出来ないかではなく、どうすれば出来るかではないでしょうか。並大抵の道ではないですが、まずは会社を興すという正しい一歩を踏み出せるのではないでしょうか。もし途中で3年経ったとしても、そこそこの年収になっているかもしれません。と、実際にやってみるかは別としてもこの様に考えてみるのはいい思考訓練になると思います。

条件付けされてないか?

許可するとかされないとか、制約されていないのに自分の行動を制限してしまうのを心理学では「条件付け」というそうです。これをなんとかしたいと思っても自分ではどうしようもない事もしばしばです。普段、常識と思っている事すら、あなたが条件付けされた結果かもしれません。これを取り除くには、この様な条件付けをされていない人と一緒にいるのがいいそうです。この本も然りですが、生身の人間に限るでしょう。と、何も追い詰めんでもいいですんが、普段とは違う集まりにたまに参加してみるのもいいかもしれないです。ひよっとしたら今いる世界とは違う平行世界に迷い込んだ気分になるかもしれません。すると、違う運命を辿っていたかもしれない自分がいる事を認識出来るかもしれません。

この本は、小難しい事が書いているわけでもないし、特定の人に向けて書かれているわけでもないので、20歳と言わず、男女問わずに読んで欲しいと思いました。新しい自分が発見出来るのって、嬉しくありませんか?とりあえず何にも囚われずに想像してみましょうよ。

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